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基本技マニュアル 2 不必要なくぼみ(ヒケ)、合わせ目、パーティテングラインを消す

パーツを貼り合わせてできる、つなぎめ、合わせ目と呼ばれています。大抵は不要な線となりますので、消す事になります。



◆合わせ目を消す

パーツを貼り合わせてできる、「合わせ目」
設定上必要なものと、不要なものとがあります


設定にない線ですから、消します。




方法その1・接着剤で消す
プラスチック専用接着剤は、プラスチックを融解させ結合させるもので、接着がうまくいっていれば、はり合わせるだけで十分合わせ目を消すことができます。


この場合、接合する両面にたっぷりと接着剤を塗ります。


貼り合わせた際にはみでるくらいでちょうどよい塗り具合です。足りないと消えてくれず合わせ目が残ることになります。


接着剤は多いめに塗っているためそれなりに乾燥にも時間がかかります。
長くて2日ぐらいは放置します。


乾燥したら、ペーパーがけを、320番→600番→1000番→2000番と、荒い順に行っていきます。

最後に、ポリッシングクロスなどを使うと、ペーパーがけた跡もなくなり、未塗装でも十分対応できます。



その2・パテで消す

パテで消すときは、こんなときです。
●すき間が広く空きすぎて接着剤ではふさがってくれないとき
●合わせ目がずれていて段差ができてしまいペーパーがけでは解消されないとき

主に旧キットにある不具合です。金型が古いためどうしても上記のような合わせ目のズレができてしまいます。

接着剤だけではつながってくれないので、パテを上から塗り込んで消します。


パテを使う場合、パテはラッカータイプ、つまり揮発性のものが多いので換気など、取り扱いには気をつける必要があります。

水性パテもあるにはあるのですが、硬化剤混ぜ合わせが必要だったりと、ラッカーパテのように片手間で行う・ていう手軽感に欠けるので検討視野には入れていませんでしたが、
要望多いなら検討するつもりです。(2014年現在)





タミヤパテ。チューブ式。

適量をヘラですくって(小さなマイナスドライバーでも十分)刷り込むような感じで塗っていきます。

盛るというより、スキマにすりこむ、といった感じで。
必要なディテールラインまで埋めてしまわないように注意。


完了したら、完全硬化するまで待ちます。
気温湿度にもよりますがおよそ6時間程かかります。


その後の仕上げ方法は同じ、320番くらいの耐水ペーパー(パテをペーパーがけする場合は耐水ペーパーで水をつけながらの方が粉塵がとばないのでおすすめ)で荒がけ、以降、600→1000→2000番で仕上げます。

写真の通りパテは灰色、ホワイトパテでも白なので、塗装が必須となりますから、
全面をサーフェイサーなどで塗って、凹凸が残っていないかを確認します。

みつかった場合は再びペーパーがけ。


その後、本塗装をして、完了です。



その3・ランナーパテで消す

実は私はこの方法を行った経験がないので、人づてな掲載で申し訳ないのですが、
パテを使うと塗装が必須となるため、素組み派の方がよく使う技法。

ランナー(パーツがくっついている枠のこと)をけずって粉にしてそれをパテ代わりに使うという方法で行います。
これがランナーパテ。

パーツをサンドペーパーにこすって、粉を生成します。

その粉を、接着剤で溶いて溶かします。いわば、色つき接着剤となります。
それを、パテと同じ要領でミゾにすりこみ、あとの仕上げ方はパテと同じです。


この場合パーツ色と同じ色の素材で合わせ目を消すので、必然と塗装不要になります。
ポリシングクロスを使えばかなりきれいに仕上がる事になると思います。


その4・瞬間接着剤で消す

瞬間接着剤も、パテの代わりとして十分使えます。
利点は、なんといっても乾燥が早いこと。


プロのモデラーさんはいくつもの製品製作を締め切り付きで抱えているため、この方法を使う方が多いらしいです。
私も複数かけもちで作成しているときはよく使います。うまくいけば塗装しなくてもOK。

やり方はパテと同じです。
気をを付けねばならないのは他の場所についてしまったら修復が大変なこと、手に付いたらとれなくなること、硬化した接着剤は硬くペーパーがけしづらいこと、等です。



不要なくぼみも消す

写真の、矢印のところ。

これは、FG 1/144シャア専用ザクの脚部の動力パイプのパーツですが、

矢印のとこに、プラモ生産上できた (つまりバンダイの工場でしかたなく付いた)くぼみがあります。


これは設定にもない不要なものなので、パテで埋めてしまいます。


埋めました。
パイプのフシのすきまにはパテが入らないように気をつけてパテ盛りをします。



パーティングラインを消す

パーティングラインと呼ばれる、生産上できる線があります。


プラモデルは、プラスチック原料を2つの金型ではさんで生産します。よって、金型同士のすきまにどうしてもラインができてしまいます。(実際ははさんだ金型に高圧で原料を流し込むという方法ですが、リクツは同じです)



上のが何もしていないパーツ、下のがラインを消したパーツ。

この不要なライン、パーティングラインはペーパーがけで消します。


要領はパテ埋め後のならしと同じ。320番くらいのペーパーでならし、600→1000→2000番で仕上げます。

ただし、まちがってほんとに必要なラインもありますので、消してしまわないように、気をつける必要があります。


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